JR東日本グループは「TICKET TO TOMORROW~未来のキップを、すべてのひとに。~」のスローガンのもと、「JR東日本スタートアッププログラム」というベンチャー企業の有する優れた事業アイディアを通じて、社会課題の解決による未来づくりプログラムを施作している。このプログラムの一環として、サインポスト株式会社という画像認識による完全スルー型AI無人決済システムを開発した技術を用いて、決済短時間化の利便性向上を目的とした国内初の無人決済店舗のポップアップストアをオープンさせた。このポップアップストアは、3D認識技術を持つAIが食品や飲料などの選んだ商品を把握し、自動的に購入金額を算出する完全無人型の店舗となっている。弊社はプロジェクト開始時より参画し、店舗設計に限らず、グラフィックデザインを含む、ヴィジュアルイメージ全般を担当した。
JR東日本グループは「TICKET TO TOMORROW~未来のキップを、すべてのひとに。~」のスローガンのもと、「JR東日本スタートアッププログラム」というベンチャー企業の有する優れた事業アイディアを通じて、社会課題の解決による未来づくりプログラムを施作している。このプログラムの一環として、サインポスト株式会社という画像認識による完全スルー型AI無人決済システムを開発した技術を用いて、決済短時間化の利便性向上を目的とした国内初の無人決済店舗のポップアップストアをオープンさせた。このポップアップストアは、3D認識技術を持つAIが食品や飲料などの選んだ商品を把握し、自動的に購入金額を算出する完全無人型の店舗となっている。弊社はプロジェクト開始時より参画し、店舗設計に限らず、グラフィックデザインを含む、ヴィジュアルイメージ全般を担当した。
JR東日本管轄下ではKIOSK跡地が利活用されていないケースが多くあり、今回のポップアップストアの所在地は、JR赤羽駅ホーム上のKIOSK跡地となった。従来のコンビニだと商品量やポップなどにより、“Disturbed(ごちゃごちゃした)”化されがちである。あくまで“未来型店舗”となる訳だが、店舗設計において無機的な素材を用いたイメージにはせず、“The 和”ではない日本の新しいスタンダードをデザインコンセプトに、躙口や床の間、炉のある茶室のような“Undisturbed”化されたスマートでシンプルなデザイン構成とした。空間プライオリティとして、商品を白、内装材をグレー、見せたくない設備系は黒とすることで、カメラ認識精度も関係してくるため商品と人が明確に分かり易い素材になっている。照明はばらつきの無いように、商品は白色程度、空間は電球色とした色温度とし、駅上の別ホームから見ても温かみのある照度設計とした。
近年このようなエクスポネンシャルテクノロジーを用いて、Amazon社を始め、無人による決済店舗が実験的に実現されている。
エクスポネンシャルテクノロジーは、指数関数的に性能が向上するため認知され普遍化されれば、既存業界の商慣行をイノベーションできてしまう潜在化された技術であり、これが発展することで、あらゆる社会問題が解決され、人類に全てを提供してくれる。しかし一方で、既存のインフラやシステムが機能不全になることも考えられ、更にはテクノロジー化されることで人間的で動物的な温かみや優しさなどの日本的に言うと、「おもてなし」が忘れ去られてしまうかもしれない。
新しい技術によるホスピタリティを日常に、日本に馴染むようにしたい。空間や操作性などのタッチポイントをデザインしてゆくことが、これからの私たち日本ならではのデザイン・アイデンティティなのではないかと思う。