メーカーの木加工技術とアイデンティティを示す空間 - 海外のイベントブース・ショールームのデザイン施工事例

中国北京市を拠点にする特注什器専門のメーカーによるショールームを設計させていただきました。
建材サンプルの展示コーナーの他、商談を行えるミーティングスペースやコーヒーカウンター、実物の特注キッチンやウォークインクローゼット、ランドリー等の設備があり、現地の個人オーナーやデザイナーがここを訪れデザインのアイデアを膨らますための施設です。
限られたスペースの中に無数の展示物を展開させるために、ウォークインクローゼットを中心として渦巻のような形状の壁を設け、それを追いかけるようにさらにもう一つの渦巻状の木のフレームを製作しました。壁には様々な建材サンプルの展示を行い、木のフレームにはドアや大型パネルをフレキシブルに取り外しできる機能を持たせています。また、渦巻状に建てた壁により生まれる大小様々なスペースにキッチンやランドリーなどの什器を点在させ、一つながりの家のような空間としました。
訪れたゲストはこの迷路のような導線を歩く中で、様々な空間のシーンと新しい建材や什器に出合うことが出来ます。
高い木工加工技術を擁する同メーカーが内装から什器にいたるまで全ての製作を手掛け、古材、新材を織り交ぜた造作を融合させることで、訪れるゲストの想像力を掻き立て、空間そのものが同メーカーのアイデンティティーと技術力を示す場となることを目指しました。