患者様に選ばれる歯科医院の内装デザインのポイント

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記事の監修・執筆者:古川原

患者様に選ばれる歯科医院の内装デザインのポイント

コンビニよりも数が多いと言われる歯科医院。歯科医院の開業や運営にあたって、競合を意識される機会もあるのではないでしょうか。 今回は患者様に選んでもらえる歯科医院になるための内装のポイントと、最近の歯科医院の内装デザインのトレンドについてご紹介します。 これから歯科医院の開業や内装リフォームを検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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歯科医院の内装デザインのトレンド

歯科医院は競合が多いことから、目に見える他院との差別化を狙い、洗練されたおしゃれな外観や、開放的で温かみのある内装デザインが採用されやすい傾向にあります。

1.温かみのある内装デザイン

近年の歯科医院・クリニックは、いかにも病院といった外観ではなくカフェやギャラリーのようなおしゃれなデザインが増えています。
それにあわせて内装デザインも、清潔感を重視した白基調の内装から、温かみのある色合いや木目のような自然素材を活かしたデザインが多く見られるようになりました。

2.開放感のある空間設計

開放感のある空間設計

最近の歯科医院では自然光を最大限に活用したオープンな内装デザインがトレンドのひとつです。
壁やパーテーションを最小限に抑え、開放感や明るさを感じられる広々とした空間は、患者さんの緊張をやわらげて快適性を高める効果が期待できます。

3.診療ブースの個室化

感染症が流行した影響もあり、完全個室の診療ブースを設けるクリニックも増えてきました。
他の患者様との距離感を保ちたいというニーズにこたえるだけでなく、患者様同士が治療中のお互いの姿を目にすることのないようにプライバシーに配慮することで、患者様の安心感や信頼感を高めることが期待できます。

完全個室ではなくても、パーテーションやカーテンなどで仕切りを作って、半個室感を演出するだけでも安心を感じてもらいやすいでしょう。

歯科医院の内装デザインで押さえたいポイント

歯科治療には幼少期の体験から怖い印象を持っている方が少なくありません。
「怖くない」「また来よう」と思ってもらえるように、患者様に安心感や居心地の良さを感じてもらえる内装デザインを目指しましょう。

1.清潔感の維持

病院の内装ですから、当然清潔感は重視されるポイントです。
クリーンさを印象付けやすい内装デザインはもちろん、何年も運営することを考えて清潔感を維持しやすい内装にすることも重要です。

内装材は、衛生的で清潔に保ちやすい材料を選びましょう。
消毒や滅菌が行いやすい表面加工がされている防汚性の高い床材や壁材がおすすめです。汚れや染み付きが目立ちにくい色やパターンを選ぶのもよいでしょう。

2.ゆとりのある待合室

ゆとりのある待合室

待合室は患者様がリラックスできるように、ある程度の広さのあるゆったりとした空間を目指しましょう。
感染症対策でソーシャルディスタンスを意識する習慣もありますので、人と密接するような待合室はストレスに繋がります。
混雑する曜日や時間はある程度仕方ありませんが、院内が適切な人数になるように、オンライン予約や院外呼び出しシステムを導入してみるのもひとつの手です。

また、子どもの患者が多い住宅地などの歯科医院であれば、子ども向けのデザインやキッズスペースを設けるのも良いでしょう。

3.照明を使い分ける

正確で安全な診察や施術のために、診察室は明るい照明を使う必要があります。
しかし、患者様が過ごされる時間の多い待合室では、あえて明るすぎない照明を選んで落ち着きのある空間づくりを考えてみましょう。患者様の抱える治療に対する緊張感や恐怖心を和らげ、落ち着いた気分で治療をお待ちいただけます。

4.音にも気を配る

案外見落としてしまいがちなポイントが「音」です。
歯科医院ならではのドリルの音や子どもの泣き声が響いてしまうと、自分のことのように恐怖心を感じてしまうかもしれません。
診療室と待合室の間仕切りやドアに遮音性の高い素材を選んだり、診療室の壁や天井に吸音材を取り入れることで、歯科医院独特の治療音を軽減できるでしょう。
また、診察中の会話が診療室外へ聞こえにくくなることは、患者様のプライバシー保護にも繋がります。

5.機能的な収納

整理整頓と清掃が大切なのはクリニックの基本ですが、歯科医院では特に小さい器具や薬品・素材が多く存在しています。 スムーズな業務フローのためだけではなく、使用期限や在庫管理の面からも機能的な収納は欠かせません。

診療の記録や資料はファイルキャビネット等を使い、整理しやすく探しやすい状態を維持しましょう。
適切な保管と整理により、ほこりや汚れの蓄積を防ぎ、見た目だけでなく衛生面でもクリーンな環境を維持することができます。

6.プライバシーへの配慮

歯科医院に訪れる患者様は、基本的に周辺の地域にお住まいだったり働きに来られている方が中心で、患者様同士がお知り合いであるケースも珍しくありません。
「治療内容を知られたくない」「治療中の姿を見られたくない」といった気持ちに寄り添えるように、お互いの姿や治療内容がわからないようにプライバシーへの配慮を心がけましょう。
広さや費用の問題もありますので、個室までは難しい歯科医院の場合は、予算的にも取り入れやすいパーテーションの設置がおすすめです。

まとめ

歯科医院では、優しい照明や、静かな音楽、柔らかい色合いなどリラックスできる雰囲気を感じる内装にデザインすることで、診察前の患者様の緊張や不安を軽減し、安心感と快適さを与えて満足度を高めることができます。
診察への信頼と合わせて、リピーターの獲得につなげてください。

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記事の監修・執筆者

  • 株式会社ライフワン 古川原

    保有資格:
    2級建築士
    第2種電気工事士
    一般建築物石綿含有建材調査者
    石綿作業主任者

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