投稿日:/最終更新日:
この記事は約3分で読めます
記事の監修・執筆者:古川原

店舗デザインや店舗設備を一新できる店舗リニューアルは、お客様への印象を新鮮なものに塗り替え、注目を集めたり関心を引いて店舗に訪れてもらう大きなきっかけになります。
お客様へのアプローチだけでなく、レイアウトや動線の見直し、新しいシステムの導入といった店舗リニューアルを行うことで、業務の効率化や生産性のアップも期待できるでしょう。
今回の記事では、コストの大きい工事になりやすい店舗リニューアルを失敗しないために、気をつけておきたい注意点やポイントをご紹介します。
店舗設計施工.com
店舗リニューアルのメリットは?
まず、店舗リニューアルにはどういうメリットがあるのか、いくつかご紹介します。
集客力アップ
店舗リニューアルでお客様の興味を引く外観にすることで、リピーターの再来訪だけでなく、通りがかる新規のお客様へのアプローチが期待できます。
また、内装のデザインやレイアウトを見直し、居心地の良い空間づくりを行うことで、お客様の満足度アップと売上の向上に繋げられます。
業務の効率化
店舗リニューアルは、長く店舗を運営していることで見えた問題点を解消するチャンスです。
老朽化した設備や機器の交換は、安全性の確保という点でも重要ですし、スタッフにもお客様にも快適な空間づくりに大きく貢献します。 新しいレジシステムや在庫管理システムの導入、スムーズに業務を行いやすい動線の確保といった改善も、スタッフの業務効率化に繋がるでしょう。

スタッフの働きやすい環境づくり
スタッフの働きやすい環境を整えることは、スタッフのモチベーションやサービスの質の向上、ひいてはお客様の満足度の向上にも繋がります。
「業務フローの中で不便に感じている点はないか」「お客様が不満に感じられていた様子はなかったか」など、店舗リニューアルの計画前に現場で働いているスタッフの意見も参考にしてみるといいでしょう。
店舗リニューアルの際に注意すること
スケジュール管理
新規開店と異なり、店舗リニューアルでは営業中の店舗を一時的に休むことになります。
日頃訪れてくださるお客様に不便や混乱を与えないように、そして再開後にまた訪れていただけるように、スケジュール通りに店舗リニューアルを終えることを目指しましょう。
店舗リニューアルのオープンが延期になってしまうと、印象が下がったり、他店にお客様が流れてしまうことにも繋がります。 設計事務所や業者と相談して余裕を持ったスケジュールを組むようにしましょう。

確認申請
確認申請とは、建物の建設や増築を行う際に必要な申請です。
その建物の設計図や計画を審査して、建築基準法や各種法令・条例の基準が守られているか確認を行います。
一般的に新築の時に行うイメージがありますが、店舗リニューアルでも建築基準法に基づく確認申請が必要な場合があります。 建築基準法 第六条により「大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合」にも確認申請が必要と定められているためです。
参考:法令検索 建築基準法 ※第六条参照
飲食店やアパレル店舗などの物件は、200㎡を超える店舗で確認申請が必要になります。
店舗リニューアルを機に飲食店に変更するなど、建物の用途が変わると確認申請が必要になりますので注意してください。
建築基準法以外にも、その地域の行政によって定められた様々な取り決めが存在する場合があります。
店舗リニューアルにあたっては、事前にしっかりと管轄の行政に確認をとることが非常に重要です。
店舗リニューアルを失敗しないためのポイント
失敗しない店舗リニューアルのために、おさえておきたいポイントを3つご紹介します。
現状の分析を行う
店舗リニューアルは、売上アップ、新しいターゲット層の獲得、お客様の満足度の向上など、具体的な目的を明確に持って行うことが大切です。
そのために、まずは今の売上・客数・客層など、店舗の現状をしっかりと分析することから始めましょう。
- 集客を上げるために店舗の魅力が伝わりやすい外観にしたい
- 集客や売上は問題ないので、老朽化が目立つ部分だけを低コストで修繕したい
- ファミリー層が多いので、ベビーカーで快適に過ごせるようにしてリピーターを増やしたい
- テイクアウトの売上を伸ばすため、テイクアウト用の窓口をつくりたい
このように、今どういった問題があってどう解決・達成したいのか、方針を決めてから計画することが重要です。
こちらの記事もぜひ参考にして下さい。
店舗改装を成功させるコツ。改装のタイミングや、改装時にやると良い施策とは?
コンセプトを明確にする
店舗リニューアルの目的とあわせて、店舗のコンセプトについても改めて見直してみましょう。
ターゲット層はどこなのか、価格帯はどの範囲なのか、コンセプトをしっかりと定めることで、店舗リニューアルでどのような雰囲気の外観や内装にするのか方向性が決まってきます。
また、店舗リニューアルを行っても、既存のブランドイメージやオリジナリティを保つことも大切です。
改装による変化があっても、店舗のコンセプトや価値観を一貫して持ち続けることで、お客様に店舗独自の魅力を再認識していただくことができます。
店舗リニューアルのコストを計算
店舗リニューアルにかかる設計・施工費用は規模や内容によりますが、それなりにまとまった費用がかかります。
さらに、改装工事期間中は、基本的には営業を休むことになるため売上がゼロになります。
費用面においては改装にかかる費用だけに注目するのではなく、何日間営業を休んでも大丈夫なのか、という点についてもきちんと計算しておくことも大切です。
まとめ
店舗リニューアルは売上アップや新規顧客獲得のために有用な手段の一つですが、コストやリスクなど注意すべき点もあります。
まずは今の店舗の現状をしっかりと分析し、目的とコンセプトを定めて店舗リニューアルの計画をたてることが重要です。
今回のご紹介した注意点・ポイントを踏まえて、失敗しない店舗リニューアルを目指しましょう。
店舗設計施工.com
記事の監修・執筆者
-
株式会社ライフワン 古川原
保有資格:
・2級建築士/
・第2種電気工事士/
・一般建築物石綿含有建材調査者/
・石綿作業主任者店舗設計施工.com運営担当の古川原です。施主様、店舗デザイン・内装工事・建築工事会社様にも満足いただけるよう皆様をサポートさせていただきます。
コラムでは皆様の出店・開業に役立つ情報を発信していますので、当マッチングサービス内容も併せてぜひご覧ください!